社会

どんぐり銀行って何?通帳や預け方、払い戻し方法について詳しく解説!

 

銀行とは、その名のとおりお金を預けたり引き出したりする場所。

 

そんな銀行の中に、「どんぐり銀行」なる少し変わったものがあることはご存知でしたか?

 

何やら興味深いこの銀行について、この記事では初めての方に向けて詳しく解説していきます!

Contents

お金ではなく「どんぐり」を預ける銀行!その名もどんぐり銀行

メガバンク、地方銀行、信用金庫…最近ではネット銀行など、今やたくさんの種類がある銀行

 

現代では必ず1人1つは口座を持ち、言わずもがなさまざまなお金を管理していますよね。

近年はドラマ「半沢直樹」シリーズが大人気となり、そのイメージも強くなりました。

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そんな数々の銀行の中で、ひときわ変わった存在である「どんぐり銀行」

その名のとおり、この銀行はお金ではなく「どんぐり」を預ける場所なんです!

 

「どんぐりを預ける銀行って何!?」な~んて、ますます謎は深まるばかり…。

まず、そのどんぐり銀行とは一体どんな銀行なのかを詳しく見ていきましょう!

 

どんぐり銀行の本店は高知県大川村

本店は高知県大川村というところにあるどんぐり銀行。

通常、銀行の本店というとかなり大きな都市部に構えていることを考えると何か理由がありそうです。

 

実は四国の水源であり、また西日本最大級の「早明浦(さめうら)ダム」を抱えるこの大川村ですが、

一時期針葉樹の人工林だらけになったことでダムの水がどんどん減少してしまったことがありました。

何故なら針葉樹は一年中葉を落とすことがないため、これらの木の下にはいつまでもその落ち葉を養分とした草が生えず、山自体の貯水能力がどんどん下がってしまったのです。

 

砂漠化していく山は日に日に水を貯めていくことができなくなり、四国の水源としては大ピンチ!人々の生活もかかっている中、これは何とかしなければなりません。

そこで「葉を落とさない針葉樹の人工林ではなく、きちんと葉を落とす落葉広葉樹の森を取り戻そう!」というアイディアが、このどんぐり銀行発足のきっかけとなりました。

 

そんな中白羽の矢が立ったのが、誰でも気軽に集めることができるどんぐりだったという訳なんですね。

 

皆さんから集められた落葉広葉樹であるどんぐりを植えて育て、その芽が出て苗となったら山に植えて…を繰り返していくことで、どんどん豊かな森を作っていくことができます。

これを一つの自治体内だけでなく、どんぐり銀行では後ほど説明する「払い戻し」によって大切に育てられた苗木が全国へ旅立ち豊かな森を作っていく一助にもなっています。

 

豊かな森を育むだけでなく、そこで生活する動物にとっても大切な食べ物であるどんぐり。

そんなユニークな考え方から生まれたどんぐり銀行、実際に利用するにはどうしたら良いのでしょうか?

 

次から実際にその具体的な利用方法について詳しく調査していきます!

どんぐり銀行の通帳発行場所はここだ!預け方、払い戻し方法もチェック

お金ではなくどんぐりを預ける場所ですが、

「銀行」という名前のとおりきちんと通帳も発行されているんです!

これがちびっこ達に大人気となっており、どんぐりを「貯金」していくことで残高も増えていきます。

そして、預けるだけでなくなんと払い戻しまであるのがこのユニークなところ。

 

早速、一つずつ詳しくチェックしていきましょう!

 

通帳発行はお近くの「どんぐり銀行出張所」で!

 

どんぐり銀行では、どんぐり1個=1D(ドングリ)として預けることができます。

この記録は当然通帳に記帳され、いつでも今どれくらいD(ドングリ)が貯まったのかという「貯金残高」を確認できます。

 

この気になる通帳発行ですがジブリのグッズ販売を行っている全国の「どんぐり共和国」で行っており、発行には100円(税別)の手数料がかかります。

全国のどんぐり共和国URL:https://benelic.com/donguri/list.php

通帳も本物の銀行通帳のように本格的!

 

「子どもが公園へ行く度にどんぐりを拾ってきて困ってる…」という親御さんにとっても、とても助かりますよね。

まずはこの通帳を発行してもらい、始めるための土台を作ってきましょう♪

 

どんぐりの預け方は、「店頭」もしくは「郵送」の2通り

 

集めたどんぐりはそのまま預けるのではなく、まずは下準備をする必要があります。

自然に落ちた新鮮などんぐりを集めます。
虫に食われていたりカビているどんぐりは除きまましょう。

②集めたどんぐりを水につけ、沈んだどんぐりだけを水洗いします。
新鮮などんぐりは重さがあり、水に沈むんです!

③水洗いしたどんぐりを太陽の光に当てて乾燥させます。

④乾燥させたどんぐりを密閉しないように袋に入れ、袋にその合計個数を書いて完成!

 

①~④までの作業が完了したら、全国のどんぐり共和国(どんぐり銀行出張所)へどんぐりと通帳を持って店頭へ持ち込みをするか、もしくは郵送をすることで預けることができます。

 

郵送をする場合は高知県大川村にあるどんぐり銀行本店に送ることとなり、その時に通帳も一緒に送ることで「記帳」をしてもらいます。

郵送のルールもありますので、必ずどんぐり銀行からの案内を確認するようにしましょう!

どんぐり銀行URL:https://benelic.com/company/system.html

 

また、形としては「貯金」ということになりますが預けたどんぐりを引き出すことはできません。

預けたどんぐりは大川村の自然の中で大切に育てられ、

苗となったどんぐりは「払い戻し」を通じて選択することができるようになっているんです。

 

次に、この払い戻しについて詳しく見ていきます!

払い戻しは「苗木受取」か「代理植樹」を選択できる

 

預けたどんぐりは「払い戻し」として、どんぐり100個(=100D)で苗木1本と交換することができます。

この払い戻しは年一回となっており、いつでも払い戻しができる訳ではないのでご注意ください!

 

また、この苗木は「受け取って育てる」「本店のある大川村で代理植樹をしてもらうか」のいずれかを選ぶことができ、

通常毎年1月~2月に払い戻しの受付5~6月に苗木が発送されます。

払い戻しのときは苗木受取と代理植樹は各1本ずつとなっていますので、たくさんの「貯金」がある場合には翌年の楽しみにとっておきましょう♪

詳しい払い戻しの時期についてはベネリック株式会社のホームページか、どんぐり銀行出張所(どんぐり共和国)店頭で確認することができます。

 

どんぐり銀行は子どもだけでなく大人も楽しめることはもちろん、気軽に自然を豊かにするお手伝いをすることができる活動です。

 

その時はぜひ、それを主食にしている動物のためにも極端にどんぐり取りすぎないよう気をつけたいですね。

まとめ

ユニークなアイディアで始まったどんぐり銀行。

今は高知県だけでなく、他のエリアでも同様の活動が行われています。

子どもだけでなく大人も楽しめるこの活動がどんどん広まって、日本中に水をたたえる豊かな森を作っていきたいですね♪