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鰻は江戸っ子のファストフード!?
「隅田川花火大会」で有名な、東京都内を流れる隅田川。
滝廉太郎の『花』でも「春のうららの隅田川」とそのありし日の光景が歌われ、
更に時代を遡れば浮世絵には必ず描かれているほど、とても深い縁のある河川です。
今でこそコンクリートの護岸工事が行われ、気軽に遊べる川ではありませんが
昔はこの隅田川でも漁が行われていたことはご存知ですか?
特に江戸時代、江戸は水の都と呼ばれ水運がとても発達していました。
なので、昔はもっと水とともに生きることが当たり前の生活があったんですね。
私達にとってファストフードというとハンバーガーやコンビニスナックが思い浮かびますが
数百年前の江戸っ子にとってはお蕎麦や天ぷら、お寿司がそのポジションでした。
「それは聞いたことがあるな」と思っても、
実は、今や高級魚となった鰻も立派なファストフードの一つだったんです!
かつて隅田川では嫌というほど鰻がとれ、高級魚でも何でもなかったんだとか。
今年はサンマが不漁で高値がついていると報道されていますが、
なんとな~くそのサンマと似てる感じだったのかな、と思います。
浅草には鰻の名店がたくさん!好みのお店を見つけてみよう
実際に浅草を歩いていると、たくさんの鰻屋さんがあることに気づきます。
少し路地を入ると、鰻を焼く良い匂いが…なんて、ついついお腹が減ってきます。
鰻の捌き方には関東風と関西風、更に焼き方にも東西の差があるというのは有名ですが
江戸は武士の街、大坂(大阪)は商人の街というのが関係していたのは面白いですよね。
いろいろなお店があるので、気になったお店に入ってみる!なんていうのも一興です。
私は歩くことが好きなので、よく上野から浅草まで歩いてしまうのですが
この道すがらも見どころたっぷりのエリアがたくさんあります!
一つ前に載せた「かっぱ橋道具街」も、まさに上野から浅草へ歩く途中にあります。
電車やバスももちろんあるので、その日の天候や体調で選べるのは助かりますよね。
そんな中、今回は気になったお店があったのでふらりと入ってみました!
昭和レトロな鰻屋さんでジューシーなうな重を
かっぱ橋道具街を抜けて少し歩いた西浅草という地区に、
どこからともなく良い匂い…と気になって立ち寄った「さんしょ」さん。
今回はタイミングよく予約なしでも入ることができましたが、
小さなお店で人気もあるため、予約をしておくと安心です。
注文したものは肝焼きとうな重。
肝焼きは文句なしで美味しく、あっという間に食べてしまいました。
「肝がこんなに臭みなく美味しいなら、きっと鰻も美味しいはず…」
とわくわくしていると、きたー!!
見てください、この光沢と美味しそうな焦げ目…!
鰻はふっくらとしているけれど香ばしさもあり、何ともいえない塩梅です。
たれもあっさりとしていて、甘ったるさも全くありません。
あまりに美味しく、無言で黙々と食べ進めてしまいました。
日頃がんばっている自分への、自分からの最大限のご褒美になりました。
他にも白焼きなどいろいろな種類があり、
お酒も「この種類ならこのお酒が合いますよ」と丁寧な説明がついていました。
すっかりお腹も心も満たされて、更に浅草観光が楽しくなること間違いなし!
ふらり浅草さんぽ、おすすめです。