社会

山本五十六「やってみせ」「男の修行」名言の意味とは?故郷長岡には記念館も

 

映画にもなり、今でも尊敬する偉人として名前が挙がることが多い「山本五十六」

 

没後は元帥として、平民でありながら国葬が行われたという言わずもがな日本を代表する偉人です。

 

今回は、そんな山本五十六の生きた足跡を辿っていきます。

Contents

元帥海軍大将・山本五十六からの感謝状

山本五十六(やまもといそろく)は1884年4月4日、新潟県長岡市の旧越後長岡藩士・高野貞吉の六男として生まれました。

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誰もが一度は聞いたことがある「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」という名言(格言)はあまりにも有名です。

当時エリート中のエリートである日本海軍において真珠湾攻撃の指揮者として活躍した山本五十六は、没後皇族・華族ではない平民が国葬で送られた戦前唯一の例となりました。

 

そんな山本五十六について、Twitter上では出征していた祖父の軍隊手帳の中から「山本五十六からの感謝状が出てきた!」と話題になっています。

 

文中にある「感状」とは戦功を挙げた部隊や個人に軍司令官などが授与する賞状のことで、内容によればツイート主の祖父は駆逐艦・敷波の整備長として従事しバタビア沖海戦における功績を称えるものであることが分かります。

 

今回発見された山本五十六からの感謝状は大変貴重なものであるため、ツイート主によるとしかるべき場所で大切に保管していただく予定のようですよ。

 

今回発見された書類からも分かるとおり、山本五十六は指揮官としてとにかく情に厚く部下を大切にする方だったという逸話が数多く残されています。

遺された数々の名言は今でもさまざまな場面で用いられており、戦後は警察予備隊、保安隊、自衛隊の教育方針として引き継がれました。

 

今回は山本五十六の名言の意味と、故郷の新潟県長岡市にある記念館についてご紹介します。

山本五十六の名言「やってみせ」「男の修行」の意味とは

2011年、役所広司さん主演映画「聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-」が公開されました。

 

タイトルのとおり山本五十六の生き様を映画を通じて学べる作品となっており、その完成度の高さには称賛の声が上がっています。

偉人というと過去の遠い存在のように思えますが、実際に数十年前には私たちと同じようにこの日本で生きていた人なのだと身近に感じることができますよ。

 

「軍人」というと何となく怖いイメージがありますが、実は山本五十六は大の甘党!

 

特に水まんじゅうが大好きだったそうで、今でも長岡の名物となっています。

映画の中でも故郷長岡の水まんじゅうを食べ、幸せそうに顔をほころばせている場面がありました。

 

そんなかわいらしい一面のある山本五十六ですが、なんといっても有名なのはその名言(格言)です。

 

「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」

誰もが一度は聞いたことがあるこの言葉には実は続きがあり、現代でも人を育てる上での大きな道標となっています。

 

やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ

話し合い 耳を傾け 承認し 任せてやらねば 人は育たず

やっている 姿を感謝で見守って 信頼せねば 人は実らず

 

人を育てるにあたって、ただ頭ごなしに命令するだけでは決して人の心は動きません。

指導者という強い立場であるからこそ、常に謙虚に見守っていくことの大切さを伝えていることが分かりますよね。

 

たくさんの部下を育ててきた山本五十六だからこその名言であり、様々な指導者へ宛てた大きなエールであるようにも感じます。

 

生前の山本五十六は殉職や戦死した部下の名を手帳に書き込み、いつもその冥福を祈り、遺族に詫びる言葉をつぶやいていたといいます。

言葉だけではなく、実際にそうした姿を日頃から見ていた部下たちにとってはきっと「この人にならついていきたい」と自然と思えたのではないでしょうか。

 

実は新潟県と縁のある出羽国米沢藩9代藩主・上杉鷹山にもこのような名言があります。

してみせて 言って聞かせて させてみる

 

山本五十六はこの上杉鷹山の名言からも影響を受けているのではないか、とも言われています。

上杉鷹山も当時大変苦しい状況であった米沢藩を立て直した名君であり、やはりこの言葉もさまざまな苦境に立たされ現場を見てきた人だからこそ人々の心へ深く響く言葉となっています。

 

あの松下幸之助も、山本五十六を「人育ての名人」として生前とても尊敬していました。

 

「苦しいこともあるだろう 言い度いこともあるだろう」『男の修行』

「男の修行」といわれる全文は以下のようになっており、戦後警察予備隊、保安隊、自衛隊の教育方針として引き継がれ、現代でも経営者や指導者にとっての格言となっています。

 

苦しいこともあるだろう 言い度いこともあるだろう 

不満なこともあるだろう 腹の立つこともあるだろう 泣き度いこともあるだろう 

これらをじっとこらえてゆくのが 男の修行である

 

辛く苦しい状況であればあるほど、じっとこらえて耐え忍ぶことはとてもつらいことです。

「なかなか成果が出ない」「結果がでない」「こんなはずじゃ…」

 

これだと決めた道もをつい諦めてしまいそうになった時にこそ、この言葉を思い出したいですね。

長岡の山本五十六の記念館へ行ってみよう!

山本五十六の故郷、新潟県長岡市には「山本五十六記念館」があります。

山本五十六記念館:http://yamamoto-isoroku.com/

 

JR長岡駅からは徒歩で向かうことができ、上越新幹線の停車駅でもあるためアクセスは抜群!

街中を散策しながら見聞を広げることができるオススメのスポットです。

 

記念館では様々な展示品があり、これまでの生きた証をしみじみと感じることができます。

こちらの記念館を訪れたあとには、山本五十六ゆかりの地を歩いてみても良さそうですね。

 

その時にはぜひ、好物の水まんじゅうを買っていきましょう!

まとめ

今回の感謝状の発見により、再び話題になった山本五十六。

彼の言葉、生き方は今を生きる私達にもきっと大きなヒントを与えてくれるはずです。

激動の時代を生き抜き、常に人を大切にしていた山本五十六は今も尊敬の念を集めています。